2021年7月25日 放送
バロン西の馬鞭返還、1932LAオリンピック写真展
東京2020オリンピックが開催されています。
それに先立つ6月3日、ジェファーソンパークにあるスポーツ振興財団、LA84ファンデーションで日本人金メダリストにゆかりのある乗馬用の鞭の、返還式が行われました。
これは「バロン西」こと西竹一さんが使用していた物です。
西さんは、1932年に行われたロサンゼルスオリンピックの馬術競技で金メダルを獲得しました。
これは馬術競技で日本人として初、また現在に至るまで唯一のものです。
西さんはダグラス・フェアバンクスなどハリウッドスターとも交流があり、バロン西の名で日系社会でも親しまれていましたが、1945年の硫黄島の戦いで戦死しました。
鞭はスポーツ振興財団により1964年から保存されていましたが、今回の東京オリンピックの開催を機に、西さんの家族に返還されることになりました。
鞭は在ロサンゼルス日本国総領事館の武藤総領事に手渡され、その後、俳優のマシ・オカさんを通じて、日本の西さんの家族に届けられます。
鞭の返還式の様子はLA84のユーチューブで見ることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=n-GMKml9ecI
また、西さんや当時のLAオリンピックの様子を、現在リトル東京の日米文化会館で開催中のオリンピック写真展で見ることができます。
これは1932年のロサンゼルス大会の際に、写真家の東洋宮武さんによって撮影されたものです。
日本代表選手たちを歓迎する地元の様子に始まり、選手たちの活躍ぶり、大会後の見送りに至るまで、30点の写真が展示されています。
さらに、1933年に出版された文集など、オリンピック関連の資料も展示されています。
写真展「トーチ」は日米文化会館1階ドイザキギャラリーで、8月8日まで行われています。