2020年7月26日 放送

ツナ・キャニオン拘置所

ロサンゼルス市の中心から北におよそ17マイルのタハンガ( Tujunga )地区に、ツナ・キャニオン拘置所の史跡があります。

ツナ・キャニオン拘置所は第二次世界大戦中、敵国人と見なされた日系人の有力者達を一時的に収容するために利用された施設でした。

敷地内には当時、7つのバラックと食堂があり、1941年から43年までの間、日系人のほか、イタリア人、ドイツ人、日系ペルー人など、およそ2000名が収容されていました。

戦後、人々に忘れられた跡地はゴルフ場などになっていましたが、非営利団体ツナキャニオン拘置所連合などの働きかけにより、2013年にロサンゼルス市議会から史跡認定されました。

ツナキャニオン拘置所連合は、人種差別や偏見など、社会の誤った考えを改める教育の場を提供するため、当事者のインタビューや、写真、手紙などの資料を公開する巡回展を行っています。

日系人の強制収容問題は、現在のブラック・ライブス・マター運動に通じる歴史的な教訓である、と団体は考えています。

今、当時の面影を残すのは、跡地に立つオークツリーのみ。
団体は政府やコミュニティなどから助成金を募り、ここに博物館の建設することを目標にしています。

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