2024年3月24日 放送
高齢者昼食会
リトル東京にある高齢者昼食会。
リトル東京とイースト・ロサンゼルスに住む60歳以上のシニアに日本食を提供しています。
利用者は、身体が不自由で、買い物や料理ができない一人暮らしの低所得の方が中心です。
高齢者昼食会は1976年に設立され、「老後の独立した尊厳ある生活」をモットーに高齢者に食事と交流の場を提供する活動を続けてきました。
しかし、団体の大きな課題が運営資金の調達です。
コロナ禍以前は食堂での会食も行っていましたが、現在は配達がサービスの中心に変わったのに加え、政府からの助成金が滞りはじめ、状況が悪化しました。
サービスは平日の週5日間。
1食の値段は3ドル50セント。
限られた資金の中で、できるだけコストを抑えつつ栄養バランスの良い食事を提供しています。
ここ数年はアパートの家賃や食料品など、物価の高騰により、多くの高齢者が生活難に陥っています。
そうした中、健康に配慮した日本食を、安い値段で提供することは、特に日系の高齢者の体と心のためには欠かせない活動となっています。
この活動を支えるために、およそ20名のボランティアたちが、日々協力し合っています。
ボランティアは、ただ食事を届けるだけではなく、コミュニケーションを大事にしています。
会話は、都市部の生活環境の中で孤立しがちな高齢者たちにとっての、心の支えになっています。
ボランティアには30年以上もこの活動を続けるメンバーもいて、そんな彼らが大切にするのは、助け合いの心です。
高齢者昼食会は今後、資金不足を賄うために、異なる地区の行政に支援を求める予定ですが、同時にコミュニティ内からの寄付も募っています。