2021年3月14日 放送
中間介護施設サクラICF廃止 抗議活動
高齢者向け中間看護施設、サクラICFの閉鎖に対する、抗議活動が日系コミュニティで行われています。
ボイルハイツにある高齢者コミュニティ、サクラガーデンズの一部、サクラICFは、健康上の問題を抱える日系高齢者たちが日英両語による看護を受けることのできる施設です。
サクラガーデンズを所有するパシフィカ社は業績の悪化を理由に、2月26日、サクラICFを閉鎖する意向を正式発表しました。
パシフィカ社は昨年から、サクラICFを改築し、一般集合住宅とする計画を進めていました。
今回の発表では具体的な日程などは明確にされていませんが、居住者とその家族は戸惑いをみせています。
パシフィカ社は2016年、この施設を買収した際に、それまでと同じサービスを5年間継続するという条件でカリフォルニア州司法長官から承認を得ました。
しかし2月にこの契約が切れたことから、施設の閉鎖計画発表に至りました。
パシフィカ社は居住者およそ60名に対し、他の看護施設への移動を促しています。
そこで問題となっているのは、移動先とされる、同じくパシフィカ社所有の「敬愛ロサンゼルス」と「敬愛サウスベイ」が、ロサンゼルス郡の高齢者介護施設で最も多くのコロナウィルス感染者および死者を出していることです。
抗議をする団体や政治家は現在、サービス延長などを求める署名活動と、アル・ムラツチ議員らが提出したコロナ禍の間、高齢者介護施設の大きなサービス変更を防ぐカリフォルニア州議会法案の可決のために、人々に協力を呼びかけています。
抗議団体はかねてから、カリフォルニア州司法省に対し、5年間のサービス期間の延長を求めていますが、この売却条件を修正できる、パシフィカ社および、施設の旧所有者である敬老理事会から具体的な回答は得られていないとのことです。